たなばたとたなぼたとアベノミクス
今週のお題「七夕」
笑い話を一つ。といってもたいして笑えないが。
ある男が神さまに願をかけた。
「どうかどうか、一億円が懐に入りますように」
男の手には宝くじが握られていた。
そのとき、天から神の声が響いてきた。
「その願い聞き届けよう」
男は平伏して感謝の涙を流した。
「ありがとうございます、ありがとうございます」
しかし、何も起こらなかった。男は不平を鳴らした。
「ひどいじゃないですか。神様が約束を破るなんてあんまりだ」
天から声が響いてきた。
「お前は、『自分の』懐に、とは願わなかった。今時殊勝なやつだと思い、適当な人間に一億円くれてやったのだ。確かに願いはかなえたぞ。ありがたく思え」
その時、とある大金持ちの口座に出所不明の入金が一億円振り込まれていたのだった。
うーん、我ながらつまらん。
しかしまあ、みんな「好景気」というものになにを期待しているかというと、「棚からぼたもちが落ちて来ないかなあ」ということだ。不景気というのは、どこにもたなぼたの期待が見込めない、ということでもあるからだ。
だから「これからどこかにたなぼたがある、かもよ?」という期待だけで、アベノミクスは支持されてしまうのだろう。
しかし、実際に起こるのは上記のお話と似たようなことだ。
今夜は七夕。短冊に出所不明の願い事がたくさん書き付けられることだろう。