笑えない喜劇が開幕した
「笑えない喜劇」とはもちろん「小泉劇場」のことである。
都知事選は原発の是非を問う選挙になった!
http://diamond.jp/articles/-/47164
脱原発票が割れることを心配する声があるが、小泉は宇都宮健児の微々たる票などまったくあてにしていないだろう。あの男の狙いは無党派票であり、自民票のとりくずしにある。そして、それがかなり可能性が高いと見たからこそ、こうして打って出たのだ。
まだ舛添有利の声もあるが、私はかなり怪しいと思う。
あの虫歯にかかった齧歯類のように陰鬱な表情の男では、細川+小泉に「面白さ」の点で敵わないからだ。
ギアツを引用するまでもなく、都民は常に面白そうな方に票を入れてきた。石原が長期にわたって居座れたのも、対立候補が石原よりも面白みに欠けたというだけのことだ。
では、細川が当選したとして、公約通り脱原発は前進するだろうか。私はかなり怪しいと思う。
なぜなら、小泉の狙いはあくまで「自民党を中心とした」脱原発であり、それ以外ではないからだ。
現時点で自民が脱原発に傾くことはあり得ないように見えるが、その可能性は思ったより高い、ということは上掲記事の田中秀征も別なところで語っていたと思う。
もし「自民党を中心とした」脱原発政権などできたら、それこそ最悪の大政翼賛政権になるだろうし、さらに重ねて最悪なことに、脱原発も「いろいろやってみたけどダメでした」と、中途半端に終ってしまうであろう。
とはいえ、すでに幕は開いてしまった。
たとえ細川が落選しても、容易に終演とはならないだろう。