「いざなみ景気」という名のUMA - 「サルの論理」と「カニの信用」

　ほんの数年前、「いざなみ景気」というものがあった、らしい。

　やたらマスコミ（特に日経）でその存在が喧伝されたが、さっぱり実態がわからなかった。

　とにかく、構造改革とやらのおかげで、戦後最長の景気拡大というものがなされた、ということだったと記憶している。

　その後、それは「失われた20年」に含まれてしまった。

　「失われた20年」というのは、「いざなみ景気」の間にごく少数の人、主にナントカ平蔵という大臣に反発する人が揶揄的に口にしていた呼び名だったが、ある時期を境にそちらの方が定着した。

　「ある時期」というのは、政権交代した時期である。

　民主党政権は、まるで「失われた20年」をどう克服するか、ということを厳しくマスコミから責め立てられた。

　まるで「いざなみ景気」など最初から存在しなかったかのように。

　さて、現代の日本にはアベノミクスというUMAが徘徊しているようだ。

　その存在はまだ確定されていない。