それは読者に言えば?


賃上げ継続へ政府と企業は役割果たせ :日本経済新聞

 

 コピペかと見まごうような、ここ数年繰り返された言説をそのまま垂れ流している。やれやれ。

 政府が私企業の賃上げに口を容れるのは「社会主義」なんじゃなかったのか?という、下劣な物言いに鏡をかざすようなことはさておいて、日経はなぜ企業が賃上げを渋るのか、とっくにご存知のはずだ。

 それは、日経の読者である「株主」たちがうるさいからだ。

 少々業績が向上したとしても、賃上げなどすればたちまち株を売る、売らなくとも総会で騒ぐ、そんな金があるなら配当にまわせと電話でわめく、あげくに経営に手を突っ込もうとする。

 日経は自分の読者にこそお願いすればいい。「企業が賃上げしても何も言わないでくれ。むしろ『よくやった』とほめてくれ」と。

 

 「もの言う株主」だのさんざん煽っておいて、いざとなると政府や企業にばかり荷を背負わせるなど、亡国の論と言ってよいのではないか。

 資産家や金持ちに対して、「もの申す日経」であってもらいたいものだ。

 

 

もの言う株主―ヘッジファンドが会社にやってきた!

もの言う株主―ヘッジファンドが会社にやってきた!