100年安心はどうしたのか


公的年金運用の信頼高める改革を急げ :日本経済新聞

 

 年金の運用で株式の比率を上げることについてあれこれ言っているが、まったくの寸止め、いや寸どころか尺で止めて、あらぬ方向へと拳を突き出している。しかもへっぴり腰だ。

 年金については第一次安倍内閣のつまづきの石であった。そのことについて触れないようにするのは、どのような配慮が働いたのか。

 その後の民主党政権においては、改革が中途半端に終った。なんといっても官僚の抵抗が強く、また新聞(もちろん日経を含む)もその足を引っ張った。唯一の成果とされるのは、消費税増税による基礎年金の財源確保に道筋を作った、ということだけである。基礎年金の5割を国庫負担とすること、それは2014年をもって恒久化され、それには消費税増税が必須条件となった。しかしそれ以外の改革、民主党マニフェストに掲げた年金一元化等はほとんどせき止められた。

 いわば官僚側(&日経)の圧勝である。

 しかし、その凱歌は限りなく控えめで、消費税と年金を絡めて語られることは少ない。「100年安心」とはなんだったのか、との問いが持ち上がってくるからか。もはや数%の消費税増税では間に合わないからか。


百年安心年金の崩壊|河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしり

 

 年金は国民の「信頼」を資としており、それがゆるぐことは毫もあってはならない。ゆえに株式運用が蟻の一穴になることを心配するのは正しいが、そのように現政権を甘やかしたのは、日経もそのうちの一人ではないか。

 

 

百年の孤独 720ml

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