あべぴょんのみくすはいつだって順調なのだ
遅い。やっと今頃、というのが偽らざる感想だ。
4月の消費税アップと同時にやるべきだった、というか、やるんだろうなと思っていたのであの時は肩透かしを食った。まあ、今の時点でも委員の半数が反対していたというから、そう簡単にはいかなかったのだろうが。
ハルヒコ氏自身が現在の状況に納得がいってない、というのもあるだろう。最初の異次元緩和で物価はさっさと2%上昇したはずだし、むしろ上がりすぎないようにと警戒していただろうから。ついつい腰が重くなった、というわけだ。
経済は、日本経済だけでなく世界中が、次のフェーズに突入しており、これまでの常識では太刀打ちできなくなっていると思う。アメリカが、いやアメリカの富裕層が、一足先にQEという「梯子」を外したが、また4、5年もすれば再開することになるだろう。
さて、そんなハルヒコ氏の懊悩をよそに、あべぴょんは気楽なものである。またぞろ「朝日ガー」と叫べば、おたいこたちが持ち上げてくれるわけで、幼稚園の学芸会でも見せられているようだ。
>「次は政府と企業の番」。黒田総裁はそんなボールを投げたようにもみえる。
と日経は書くが、あまり、というか、ほとんど期待できない。
ここでアベノミクスが本来の形を取り戻すには、いっそ減税して消費税を5%に戻すくらいの措置が必要だ。
しかし、アベノミクスならぬ「あべぴょんのみくす」は、国民の生活などおかまいなしに、戦前の経済環境をトリモロスのが目的だから、ちょいと斜面に引っ掻き傷をつけるだけで終るだろう。
国民の期待は、上流に降らせた大雨が下流に行き渡ることだが、あべぴょんのみくすは逆に下流から上流へと吸い上げるくらいが理想なので、そんな面倒なことはやりゃしないのだ。だいたい、どうやったらいいかもわからないだろうし。
かくして、またぞろ支持率は上がり、消費税も上がり、あべぴょんのみくすは順調に格差を広げるというオチである。やれやれ。