人々が求めているのは「忘原発」

www.nikkei.com

 とりあえずはよしとしよう。

 ただこの喜びは長くは続くまい。こういう時の原発推進派は、ありとあらゆる手段を、恥知らずなまでに繰り出してくるからだ。

 だが、真の問題はそこにはない。

 

 

osaan.hatenadiary.jp

 以前上記のようなエントリーを書いたが、ここで指摘した「忘原発」はさらに強化されているように思われる。

 大衆の欲望は原発のことを「忘れたい」ということにある。

 それゆえに「反原発」についてうざったく感じるし、「原発推進」についてもまた同様である。

 彼らは原発についてなど、考えたくもないのだ。

 だからこそ原発が選挙の争点になりづらく、先般の選挙のように自民党が勝利してしまう。

 それでいて原発の再稼働については、かなり消極的になったりもする。

 

 現在脱原発はままならず、政府は再稼働に向けて邁進中でありながら、まだ原発はすべて停まったままである。

 この状況は「忘原発」を欲望する人たちにとって、理想的な状況と言える。

 あべぴょんというこの上なく無能な宰相によって、この「アンダーコントロール」な状況は支えられており、ウソのような高支持率はそのためではないか、とすら思える。

 

 今回の福井地裁の判決について、「忘原発」を欲望する大衆は消極的ながら歓迎するだろう。

 いつまでもこのような宙ぶらりんの状況が続くはずもないが、もし状況が動いた時どうなるか、それこそ「考えたくもない」ことだろう。

 

 

宙ぶらりんの男 (新潮文庫)

宙ぶらりんの男 (新潮文庫)