ルール無用の悪党に正義のパンチが通じなくなる時

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討論で首相は集団的自衛権の行使はあくまで限定的であり、「武力行使や戦闘行為の目的を持って他国の領土・領海に入ることは許されない」などと踏み込んだ答弁をした。

 誰もそれを信じていない。

 口にした自分自身ですら信じていないだろう。というか、それ以前に自分の言動に責任を持つ、ということができないのだ。

 そのような言葉を垂れ流して平気な顔をしていられるのは、もはやその言葉をとらえて糾弾する「モラル」が機能していないからだ。

 マスコミがその機能を失っているだけではなく、一般大衆からもそれは消え失せている。

 まともな論を立てて糾弾する側を、斜に構えたポーズでどこかで聞いたような批判を述べ立てて満足している。そうした行為が、どれだけ社会に害悪をまき散らしているか、まるで自覚していない。

 身近にあのバカのような無責任な人間がいたらどう思うか、という想像力すら働かないらしい。

 

 あべぴょんを批判する側も芸が無い。相変わらずヒトラーになぞらえたら、「戦前に似てきた」と繰り返すばかりだ。あのバカにはヒトラーの万分の一のカリスマもないし、「戦前に似てきた」などというのはバカには「褒め言葉」としか聞こえないだろう。

 

そのためには党首討論が年1回では困る。原則として毎月開催との与野党申し合わせがあるにもかかわらず、めったに開かれないのはどうしたことか。後半国会では党首たちが繰り返し真剣勝負を展開することを期待する。 

 

 マスコミが「公正中立」なまま、フォールしてもカウントをとらないレフェリーのように突っ立っているなら、そんな議論はいくら積み重ね得ても無駄だ。なんら発展的な展開もないまま「ブタ積み」されていくだけである。

 さっぱり「経済最優先」になっていないのに、相も変わらずあべぴょんを「信じてる」日経さんこそが、一番病の根が深いように思われるのだが。