なめんなよ!は人類普遍の原理
ちょっと前、イランにアフマディネジャドというお騒がせな大統領がいた。
政治的にはイスラム原理主義で民衆を締め付け、経済にはまったく無知でインフレなのに金利を下げる、という体たらく。
しかしそれでも政権が続いたのは、革命防衛隊という組織の支持があり、それに対してあからさまな利益誘導をしたこと。さらに、イスラエルとアメリカに強硬な発言を続けたことによる。
私はこの男を個人的に「イランの安倍晋三」と呼んでいた。
さて、さすがにごまかしがきかなくなってきて、今度の選挙はかなりヤバいという局面になってきたとき、この男が何をしたかというと、「選挙年齢の引き下げ」である。
若者たちは威勢のいい発言を喜ぶとの調査に基づいて、かなり強引に引き下げた。そしてそれは図に当たり、国民的人気で上回っていたラフサンジャニ(前大統領でもある)を逆転し、大統領の座を守った。
しかしそれも長くは続かず、現在は穏健派のロウハニ師が大統領になっているのは皆さんご存知の通りだ。
選挙年齢の引き下げがどのような思惑でなされたのか、各党それぞれに違うだろう。
だがそこで、若者を「なめている」感覚が露呈したなら、たちまち状況は変わる。
若者がなめられるのを何よりも嫌悪するのは、エジプトのパピルスに書いてあるわけではないが、人類普遍の原理なのだ。