日経さんにとって大事なものは?

 経済成長というものが大事だ、と日経さんは常日頃口を酸っぱくしていう。

 その周囲の人士も、経済成長に疑問符の半分も付けようものなら、口を極めて罵る。

 しかし、今日のような社説を読むと、日経さんはどこまで経済成長を大事に考えているのか疑問に感ずる。

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 とにかく、消費税を予定通り10%に引き上げるべきだ、ということである。やや遠回しであるが、軽減税率などもってのほかとおっしゃっている。

 

留意すべき点は、軽減税率の導入で税収が減る規模によっては、消費税率10%時に約束している社会保障充実策(約2兆8千億円)を実現するのが難しくなる可能性があることだ。

 子ども・子育て支援や難病対策、介護保険低所得者対策などは予定通り実施されるのか。与党はこうした点も明らかにすべきだ。もしも財源の裏付けがないにもかかわらず、充実策を100%実施しようとするのであれば無責任の批判は免れない。

 

 福祉を人質にして立てこもる銀行強盗のような物言いである。

 まるで、経済成長が阻害されてもいいから福祉を充実すべきだ、とでも言っているようだが、実は福祉なのどうでもいいと考えているのだろうな、というのもこの文章の「物腰」から感じとれる。そこら辺が、文面から「立てこもり犯」を連想させる所以である。

 

 消費税が経済成長を阻害していることは、リフレ論者たちですら認めている。

 ならば成長阻害要因である消費税増税を熱心に推し進める日経さんにとって、本当に大事なものはいったい何なのだろうか。

 

 

われ生きたり

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