果たしてそれはどうかな
日銀が言うように、物価の基調自体は悪化していない。雇用の改善で賃金上昇が加速すれば、さほどの追加緩和をしなくてすむ可能性はある。
なるほど、確かに賃上げがそれに結びつく可能性はあるだろう。
しかし、今までそのようなことはおくびにも出さなかった。
おおよそインフレというのは、賃上げがあろうがなかろうが、起きるときは起きるものだからだ。
戦前の高橋是清によるリフレのときも、実質賃金が下がりっぱなしでも物価は上がった。
短期決戦を目指したものが、長期戦を覚悟しなくてはならなくなった時点で、本来なら指揮官の処遇が問われてしかるべきところだ。
責任を取る云々以前に、目算が外れたことを冷静に分析するには、それが必要だからだ。
念のため言っておくと、物価目標が達成できないことに消費税増税は関係ない。
そのうち「大和魂で物価を上げる」とか言いださなきゃいいが。