「絶対の安全はない」のに「万全」てのは何なんだ?

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原子力発電所に絶対の安全はないとしたうえで、リスクを最小限に抑えるよう求めたことは、現実的な判断といえる。 

 

 「絶対の安全はない」として、そこに「リスクを最小限に抑える」ということで、「現実的」だとする「判断」によって、日本はおかしなことになってきたのではないだろうか。

 その現実的な判断とやらは、現在のフクイチの現実をきちんとみすえたうえでなされたのだろうか。

 

 一方で、同原発から30キロ圏には京都府滋賀県の一部が含まれ、事故が起きたときの住民避難などになお課題が残る。 

 

 いったん事故が起きれば、周囲の住人が何年もその地を離れなくてはならなくなる。それが「リスク最小限」であるなら、それは「現実的」に許容しうるものなのかどうか。

 ともあれ、日経さんの原発推しは「絶対の安全はない」「リスク最小限」と書きつつ、タイトルに「万全」と謳ってしまうところに如実に現れている。

 

 ときに、東芝さんがえらいことになってるわけだが、あの様子を見ていると、どうもひっかかることがある。

 原油安で急ぐこともない原発の再稼働を進めるのは、このままだと何かまずいことがあるのではないのか? 国のどこかに、GDPの二倍どころではないくらいのとんでもない「赤字」が埋まっていて、それは原発を動かさないと早晩露わになってしまう類いのものではないか、ということだ。

 ま、下衆の勘ぐり、と思うがね。