その昔こういうのは「世間知らず」と呼ばれたものだが

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 要するに、金を取れるようにボランティアしろ、ということか。

 

シェア経済の代表例は住宅の一部を開放し、観光客を泊める民泊だ。貸し手は空き部屋の有効活用で追加収入が手に入り、借り手にとっては「ホテルより安い」「ホストの家族と人間的な触れ合いができる」といった魅力がある。

 

 現在の民宿でもほとんど自宅のようなところはある。そして、そういうところは「わずかな金のためにいろいろ我慢するのは大変だ」と言ってやめてしまう。

 民泊と呼び名を変えても、実態は似たようなものだろう。日経さんが、

新たな経済成長の芽

 

  などというのは、世間知らずも甚だしい。まあ、日経の記者は民宿なんか足を踏み入れたこともないのだろうが。

 

個人が休日に自分の車で乗客を運ぶのは追加コストがほぼゼロで、やる気があればだれでもできる。 

 

 なんだかワタミ臭のする文章だ。

 そういうのは「個人」の精神的負担が大きくなる、ということがわからないのだろう。

 たとえ安くとも「金」は「金」、払った方は「客」としての扱いを求めるし、求められるサービスはわずかな金額では補えないものだ。

 

 厳し過ぎる規制や「トラブルが1件でもあれば即禁止」といった姿勢は、変革の芽を摘みかねないと関係者は銘記してほしい。

 

 規制なんかなくとも、トラブルが一回でもあれば嫌になってやめてしまうだろう。

 こうした問題は、世間知らずが頭の中だけで考えても、しょうもない答えしか出てこない。

 これが格差の拡大につながるとは、思いもしないだろうし。