でかすぎて外しようのない的とやわらかすぎて刺さらない矢

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 目標というのは大きければ大きいほど良い。どんな風に射っても外れないからだ。しかも、はたで見ているものには、「大きい」ことを「高い」ように錯覚させることができる。

 そして、どこへどんな風に当てようが、例えば目標数値に届かなかろうが、とりあえず当たった、つまり「とりあえず成果はあった」ように宣言できる。

 そうした「的」のあり方について、そしてそれを射るための「矢」について、一言二言あるのは正しいと思うが、日経さんの語る「矢」というのがこれである。

 

 たとえば、個人が持つモノや能力、時間をインターネット経由で他人に貸し出し、対価を得る仕組みがある。住宅の一部を開放して観光客を泊める「民泊」や、自家用車を使って有償で人を運ぶ配車サービスが代表例だ。 

 

 いったいこの「矢」でどんな「的」に当てようというのか。

 規制緩和規制緩和とお題目を繰り返すが、日経さんは「経済成長」という巨大な「的」に背を向けて射っているようにしか見えない。