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「支配」を「管理」に、そして「管理」を「保護」へと言い換える

www.nikkei.com

 今回、日経さんの言い分に文句はない。

 ただ、もう少し踏み込んで欲しいかな、とは思う。が、そうすると趣旨がずれてしまうから仕方ないだろう。

 

 このような「保護」の過剰についての問題が起きるのはなぜか。

 それは「保護」ではなく、国家による「管理」を言い換えているからだ。

 だから、その思想はマイナンバーの割り当てと何ら矛盾するものではない。マイナンバーによって金銭の流れを「管理」するのと、個人情報を「保護」と言いつつ「管理」するのは同じだからだ。

 

 こういう時問題なのは、

 「それの何が悪いの?」

 というやつが現れることだ。 

 「考えることを放棄したおかげで、考えることから『自由』になれた。それの何が悪い」

 という、カッシーラーに頭を抱えさせたアレである。

 ひと昔前なら、「鼓腹撃壌」と言えば通じたが、今はそれも危ういだろう。

 

 民主主義において、そうした民衆の怠惰が「保護」という名の「管理」を呼び寄せ、それが「支配」と結びつくなら、そうした「支配」は最悪の腐臭を放つようになるだろう。

 数ある支配の様式の中で、最も堕落した「支配」である。

 

 そのことについて、何らかの自覚を持って対処するなら、今回の社説に挙げられた問題などは、容易に解決できるだろう。

 

 

 

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