水がタダだと思ってる人間とか実在するのだろうか?
「日本人は水と安全はタダだと思っている」とかいうのは偽ユダヤ人の言い草だったか。
そんな日本人は、山の手で暮らしているテニスが趣味の坊ちゃん嬢ちゃんくらいだったと思うが、なにやら国際感覚のリアリズムがどうとかで、このセリフは随分ともてはやされた。
今日の社説は水道について地味に申し立てしているようでいて、日経さんの「グローバリズム」への切なる願いが、発情期のハイエナのように露わになっている。
もう一つの道は「民」のノウハウの活用だ。三菱商事などが出資する水サービス専門会社の水ing(東京・港)は広島県企業局と共同出資会社をつくり、業務の効率化などに成果を上げている。
また「民営化」である。
水道を民営にするのは非常に微妙な問題がある。
そうすることで水道代が圧縮されるのは最初のうちだけで、その後とんとん拍子に値が上がるのは自明のことだからだ。エネルギー系と違って競争させづらく、また生死に直結するためサービスから逃れづらい。生活保護を受けるとなぜ水道代がタダになるのか、考えてみればいい。
水道民営化の失敗については、コチャバンバ水紛争が有名だが、21世紀になってからもフィリピンの例がある。しかもこっちはADB(ハルヒコくんの古巣である)強力に後押ししている。
日経さんはご自分のこうした提案が、日本に「亀裂」をもたらし、「分断」をあおっていることに気づかないのだろうか?