アメリカ恋しやほーやれほーな日経さん
米国が加わったTPPが理想型なのはたしかだ。しかし、トランプ米政権が近い将来にTPPに復帰するとは考えにくい。
米国にはいつでもTPPに戻れるように門戸を開けておく。同時に、次善の策として、米国を除く11カ国でTPPを発効できるように、発効条件の変更といった協定内容の部分的な見直しの準備も進める。
なんだか女心の未練というか、いつまでもいつまでも待ってますというか、一昔前の演歌とかニューミュージックみたいな話だ。
まあ、4年なんかあっと言う間だから、次の大統領に期待したいのかもしれない。
しかし、世界の現状はこんなもんである。
本来なら、この件について社説を書くべきところを、なにやら別れても好きな人めいたことをだらだらと書いているのは、よっぽどショックだったのか。
EUにおいても保護主義を唱える勢力は徐々に力を増しており、トランプへの配慮というだけでなく、グローバリズムを打ち出す姿勢が弱まってきている。
残念ながら、先進各国が保護主義に走ったとしても、「経済」がすぐに悪化することはないだろう。
そんな中で日本はどのように振舞うべきか。ただ一国となっても、「グローバリズム」の旗を掲げるべきだ、などと「お花畑」なことを口にしつつ内心は違っているのは見え見えだ。
結局アメリカへの未練だけで日本が動いているのなら、他の国々がついてくることはあまり期待はできない。
それよりもその「未練」を見透かしたアメリカが、恋情冷めやらぬ日本を存分に嬲ってくださることだろう。