逆に言えば、制裁くらいしかできることがないということ

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 その昔、鉄血宰相ビスマルクはフランス包囲網を作り上げ、最後の仕上げに裏からフランスと手を結んだ。

 ただの突起つき帽子(ピッケルハウベ)をつけた腕力だけのヒゲオヤジではなく、「高度な外交」というやつができたわけである。

 こうした「外交」をなすには、敵対している相手とも、常に「パイプ」を作っておくことが肝要なのだ。

 

 で、今の日本の政権ときたら、北朝鮮との「パイプ」を幼児が砂山を踏み潰すように叩き壊してしまっている。

 脳梗塞になる前、ミスターXは「アメリカですら日本のパイプに頼っていた」と語っていた。情報交換のタネだったそうで。

 そんなパイプを残らず潰したもんだから、もはや拉致問題すら国内向けの人気取りパフォーマンスにしか使えないのだ。

 

 さすがにアメリカはパイプを繋いでいるようだし、北朝鮮の真のラブコールの相手も向こうなんだから、日本の外交は「おろおろする」くらいしかすることはないだろう。もう制裁のタネもない。あとは「口だけ勇ましいことを言う」くらいか。

 

 しかし、あべぴょんだけは内心ほくそ笑んでいる、ことは確実だろう。国内向け外交なら、大して高度な技はいらないからね。