日経さんは「市民」こそが岩盤だと思っている

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 認可されることは春くらいに私大協会の偉いさんに会った時からわかっていたので、さしたる驚きはない。認可に際して文科省が煩悶したかのような報道があるが、文科省に抵抗する「動機」がないので、そういう人もいるのかな、という程度の感想だ。

 欠けだか賭けだか知らないが、とにかく新設の大学でバックに政治家が絡んでいないところなんか皆無なのだ。

 

 国会審議をみる限り、理事長が開学に便宜を図るよう首相に求めた事実は確認できない。 

 

 マスメディアは建前としてそう言わざるを得ないのかもしれないが、あれで疑わないような人間は、自分の妻が素っ裸で別な男とベッドに入っているのを見ても、妻が「裸で一緒にベッドに入っているだけで何もないのよ!」と言えばそれを信じるタイプの人なのだろう。そういえば、日経さんはあべぴょんを「信じてる」んだっけか。

 

 だいたい、この少子化のご時世に、新しく大学を作ることのどこが「岩盤規制突破」になるのか。

 少子化になろうとも大学を作りたい、と考えているのは「既得権益層」なのであって、ここで新たな大学を作るなどということは、むしろ逆にその「岩盤」を分厚くするようなものである。

 

 同時に、水準を満たさない既存学部は撤退させるべくルールを整えるのが同省本来の役割である。 

 

 じゃあ、そのルールが整ったとして、さっさと加計学園ご退場願えるのか、どうか。

 

 教育分野に限らず保育、介護、法曹、雇用、医療などの官製市場には既得権者が守りたい岩盤規制がある。消費者主権を貫くために戦略特区が果たす役割は大きい。

 

 日経さんの言う「既得権者」とは「市民」のことであり、「岩盤」とは、「消費者主権」の方なのではないかと思われる。

 

 

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