If anything can go wrong, it will. (ヤバそうはヤバくなる)
その昔、マーフィーの法則というのが流行った。
流行るうちに全く別の意味で流通するようになり、しまいにはただの「勘違い」のようになってしまった。
元々ジョークなんだからどうでもいい、という考えもあるだろうが、世の中を縁の下から支える「安全」は、概ねこれと同じような「思想」から成り立っているのだ。
If anything can go wrong, it will. (ヤバそうはヤバくなる)
ちょっとでも失敗する要素があれば、必ず人は失敗する。だから、いくらなんでもそれはないだろう、と思えるようなことでもきちんと潰しておかなくてはならない。
それが人の生死に関わるようなテクノロジーであればなおさらだ。
で、この日経さんの社説なんだが……
これを機に完成検査のあり方についても再検討してもよい。日産が不正に手を染めて以降、2千万台を超える車を国内に出荷しているが、「検査不正に起因する品質問題は1件も確認できていない」という。不正は不正として厳しく断罪する一方で、「検査が実態に即しているのか」といった点も改めて考えるときだ。
最後のこの提言は一体なんなんだか。
じゃあ、それで検査を「実態に即して」緩めてから、事故が起きたなら誰が一体責任をとるのか。これまで問題が起きなかったのも、ごまかしがあったとはいえその「検査」を行う建前があったおかげではないのか。
日経さんの企業(特に大企業)への甘々ぶりは、全く目に余るものがある。
この調子では、これからもロクでもないことが起こりそうだ。
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