臭いの元がわからないのは自分が臭っているからか
一体何を言いたいのかよくわからん社説である。
「なんだかキナ臭いけど、どこから臭ってくるんだろう?」と小首を傾げて考える風情だ。
臭いの元はトランプの尻ではないか、と臭わせてはいるが、ひり出される減税と歳出拡大からはそのような臭いはしないわけで、日経さんは「僕の鼻がおかしいのかな?」と戸惑っている。そういう時はまず、自分の尻を疑うもんだが。
対するトランプは、日経さん念願のTPP復帰を臭わせているわけで、
日経さんとしては諸手を挙げて歓迎したいところだが、なんだか突然のことで躊躇してしまっている、という感じか。
アメリカ・ファーストと言いつつも、何をファーストとするかと言えばアメリカの利益なわけで、とりも直さずそれはアメリカの「富裕層の利益」なのだ。
なので、日本の「富裕層の利益」を第一に考える日経さんは、トランプと大して違ったところはない。ついでに言うなら、トランプの政策を「孤立主義」と揶揄しても、「富裕層の利益」を優先的に考える点において、グローバリズムと大きな違いはないのだ。
「アメリカの(富裕層の)利益になるならTPP復帰」とトランプが言いだしても、なんら不思議はないのである。思ったより早かったな、というくらいか。
「保守」界隈からは「あべぴょんとトランプの友情の成果だ!」という声が湧き上がるかもしれないが、自分の靴を舐めにくる犬のことなど歯牙にもかけてはいないだろう。
ちなみにこれはNYTに載ったトランプの脳内世界地図である。
見事にJAPANらしきものがない。
もちろんこれは揶揄として描かれたものだが、はたから見てもトランプが日本を眼中に入れているようには全く思えない、ということだろう。