日経さんは日本経済が永遠に成長しなくてもかまわないようです

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 日本経済が継続的に成長できたことの要因の一つに、「一戸建て幻想」がある。

 とにかく親元から独立し、「一国一城の主」となって一戸建てを構えることこそ、男子一生の仕事であるというものだ。

 それがたとえ通勤に3時間かかるような土地で、二十年もすれば無価値になるような上物だとしてもだ。

 数十年続くローンによって労働者たちは会社に縛り付けられたが、それによって生み出される新たな「消費」は日本経済の屋台骨を支え続けていた。

 日本人の消費力は、安定した雇用によってこそ生み出されるものだった。

 

長期雇用の慣行のもとでは将来にわたっての人件費負担も織り込まなければならない。ベアは退職金や社会保険料負担の増加にもつながるため、経営者としては慎重にならざるを得ない面がある。

 

 日経さんは、もうそうしたことの全てを投げ捨てるべきだという。

 もはや日本は経済を成長させることを諦め、ただただ人件費を削ることによってごく一部の上層部のみを発展させるべきだ、とおっしゃる。

 

生産性を高めて賃金を上げようという意識を働き手に広げなくてはならない。 

 

 そうして滞った経済成長については、全ての責任を労働者の側に押し付けようとしている。

 日経さんは労働者の「消費」など悪徳でしかない、と考えておいでのようだ。

 

「インフレーションもデフレーションもいらない。必要なのは消費者の購買力の復活である」(F.D.ローズベルト)

 

 

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