その芽は日経さんが蒔いたタネじゃないの?

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 障害が起きてから「芽を摘め」という、おかしな日経さんである。

 日経さんの日本語は「春秋」などでもちょくちょくおかしいが、社説となるとまた一段味わい深いものが感じられる。

 

 今回のトラブルで本当にまずいところは、障害が起きることを前提としていなかったことだ。「ちゃんと考えてたよ」と言い立てるかもしれないが、「考えていたこと」が機能しなかったということはやはり、「本当に起きる」と考えようとしていなかったから、ということだろう。

 

残り3つある回線に振り替えられる仕組みがあったはずなのに、実際はうまく機能せず、注文を東証に出せない証券会社が続出した。 

 

 なんでうまく機能しなかったかというと、一番「経済的」な方法を選んだからである。俗っぽく言えば、一番「安っぽい」のを選んだのだ。

 起きた時の損害を考えれば、もっとしっかりやっとくべきだったが、「どうせそんなことしょっちゅう起きないから」という「経済的」な思考が優先されたのだ。

 

バックアップ手段があったのに注文を出せなかった証券会社と、影響を回避した証券会社で差も出た。 

 

 別にこうしたことは私一人が憂えていたことではなくて、ちょっと気の利いた証券会社なら「東証のシステムはちょっとなあ」と心配していた訳である。

 ともあれ、この障害をもたらした「経済的」な思考法を普段振り回しているのが、日経さんご自身であることを忘れないでもらいたいものだ。