お年玉が少ないと騒ぐ日経さん

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 「生産性」という単語もすっかりうさん臭くなった。脈とかいう自民党議員のおかげである。

 そのせいでこの日経さんの社説も、タイトルからしてうさん臭さ芬々である。

 

 「高度プロフェッショナル」とかいう二重形容のような呼び名に対し、日経さんは「脱時間給」というぶっちゃけた呼称を提示してきた。時給という考え方をやめろ、というのは日経さん年来の主張である。どうしても「脱残業代」とか「定額働かせ放題」とは呼びたくないらしい。

 やっと残業代を払わなくて済むかと思ったら、思ったより適用幅が狭まっていて、お年玉が少なっかたと泣くお子様のように「上つ方」はおかんむりなのである。

 とはいえ、こうやって日経さんが怒りを代弁しているのだから、早晩その要求は通されることになるだろう。極めてこっそりと。今回だって「上つ方」の要求通りであれば、少なくとも日経さんは稲荷のキツネのようにじっと黙って微笑んでいたことだろう。

 

厚労省が制度の対象者を絞り込んだのは、長時間労働を助長するといった反発が労働組合などに根強いことを踏まえたためだ。 

 

 労組の反発なんか屁でもない、というのが昨今の風潮である。

 参院選が近づいている、ということの方が大きいだろう。選挙が終わって政権が盤石であれば、さっさと日経さんと「上つ方」の要求通りにするはずだ。

 

だが労働者保護の点では、年104日以上の休日取得の義務づけや、いったん制度の適用に同意した人も撤回できるなど一定の措置がある。制度の対象者を絞り、働く人の選択肢を狭めるのは、労働者保護に反しないか。 

 

 すごいねえ。あんだけツッコミが入っても、「この制度は労働者を保護するものだ」と言い張るらしい。

 同じことを繰り返すのもしんどいので、過去のエントリーを貼っておこう。

 

osaan.hatenadiary.jp

 

 まったく、お目出度くない年が明けたもんだ。