マルハナバチは地に堕ちるか
メルケルが「まずい」ことはもう何年も前から語られていたが、それでもマルハナバチのようによたよたと飛んでいた。
マルハナバチというのは、科学的に飛べないはずなのに飛んでいるハチで、以前はEUがそれに喩えられていた。
自らの飛行になぞらえるようにして、メルケルはEUも支え続けていた。
日本への外交の影響はどうか。
メルケルの「意向」はもはや、反故に等しいものと言えるだろう。
だいたい、メルケル自身が日本を好いてはいないのだ。
2015年に来日した時は、週末の0Lのように一泊二日でさっさと帰っていった。
しかも都内で開かれた公演では、「ドイツは過去と向き合っているので、国際社会に受け入れられている」と、自民党からすれば嫌味のような話を置き土産にしていった。
だが、今回の来日の「意向」では、同時にこんなリップサービスもしてくれている。
メルケル独首相、親日発言のわけ 欧州総局編集委員 赤川省吾 :日本経済新聞
この当時すでに、どうやら次の選挙がまずいことになりそうだ、という情勢になっていた。追い詰められての捨て鉢か、溺れるものの罠か。
ドイツもEUも、もはや飛ぶのに疲れたのかもしれない。
だが、いったん地に堕ちれば、あとは地べたを這いずり回る地虫の生活が待っているだけだ。
なお、マルハナバチが飛行する仕組みは、現在科学的に解明されつつあるそうだ。
- 作者: ベルンドハインリッチ,加藤真,角谷岳彦,市野隆雄,井上民二
- 出版社/メーカー: 文一総合出版
- 発売日: 1991/12/01
- メディア: 単行本
- クリック: 14回
- この商品を含むブログ (5件) を見る