またもやガラパゴス?

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 幼い頃、大阪万博でヨチヨチと走る電気自動車を目にしてから、もうすぐ半世紀となる。

 ここ何年かのEV周辺の動きは凄まじく早く、またしても日本は後手に回りそうだ。

 

気になるのは日本メーカーの動きだ。トヨタ自動車など日本車は燃費改善などエンジンの改良で一定の成果を上げてきたが、過去の成功にとらわれるあまり、新たな潮流に乗り遅れてはならない。 

 

 すでにしてそうなりつつあるように見える。

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 日経さんはこの現状に対して、EVだってそんなにいいことばっかじゃないよ、まだまだ大丈夫だよ、と第一志望を滑った受験生を慰める塾講師のようなことをおっしゃる。

 

 昨年の世界新車販売に占めるEVの比率は0.5%にすぎず、ハイブリッド車を含めた電動車全体でも3%弱にとどまる。電池のコストがエンジンに比べてまだまだ高く、一回の充電で走れる距離も短いからだ。 

 

 この程度の課題など、時代の潮流が激しさを増せば、たちまち角砂糖のように溶けて消えてしまうだろう。

 そうした時代についていけないのは、何も大規模製造業に限らない。

 

他方で温暖化対策としては発電時に発生するCO2も勘定に入れて考える必要がある。CO2排出の少ない原子力発電の比重が高いフランスが電動化に動くのは、この観点からも理にかなっている。

 

 突然わけのわからないことを言い出していきなり結論する日経さんも、十分に「時代遅れ」の資格がある。いや、わかることはわかるが、いい大人が口にするような分析じゃないだろう。幼稚にすぎる。

 どうせなら、これを機に自動車業界にある「岩盤規制」を崩そう、くらいのことは言ってもらいたいものだ。

 公道をうろちょろ走るカートなどを見るにつけ、自動車製造業への参入障壁ってのはなんなのか、と疑問を覚える。

 国家戦略がどうしたとかぬかすなら、どこぞの都市を丸ごとEV優遇にして外資大歓迎にしよう、くらい提言してみてはどうなのか。

 まあ、日本のメディアは自動車業界に頭が上がんないからねえ。

 日経さんは特に。