「遺産が欲しけりゃ俺のケツを拭け」

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 「婚外子を差別するな」という錦の御旗の元、ずいぶんやらかしてくれたものである。

 

改正案では、介護などで故人に貢献した相続人以外の親族が、相続人に金銭を請求できる仕組みも設ける。たとえば息子の妻が義父母の介護に尽力した場合だ。労に報いる方向は妥当だろう。ただ、それが特定の親族への介護の押しつけになってはいけない。 

 

 押し付けになるに決まっている。このようなことが「法律」で決まってしまうと、かえって「嫁」が介護から逃げづらくなる。というか、逃さないようにせんがための改悪だろう。

 またこのような法律ができると、たとえ善意から介護しても「どうせ遺産目当てだろ」という陰口がつきまとうことになる。そして、介護される当人からも謝意が失われ、「遺産が欲しけりゃ俺のケツを拭け」という態度になる。

 さらには、財産を持たない年寄りはないがしろにされて当然、というような風潮を作りかねない。

 

 相続のトラブルに解決策はないとは言え、こんなのを

 

国民の声も丁寧に聞くなかで穏当な内容となった。

 

 などと表現する日経さんは、「国民」というものを資産家だけに限っているのではなかろうか。

 

 

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