慣用句に頼って空振りする日経さん
とにもかくにも保護主義を蛇蝎のごとく嫌う日経さんである。
世界貿易機関(WTO)は安保を理由にした輸入制限を認めているが、想定されているのは差し迫った紛争など例外的な事態だ。輸入制限を正当化するような安全保障上の事態が起きているわけではなく、米国が導入に踏み切れば、安保を理由にした輸入制限が各国で乱用されかねない。
あれれ?北朝鮮は?
ついこないだ、どっかの国が「国難」とか喚いて選挙してなかったっけか。
つまり、日本でやたらと報道されているのは大袈裟もいいとこだ、と?
こうした枠組みを無視して独断的措置を取れば、中国などが「問題を起こしているのは米国」と矛先をかわそうとするのは確実だ。
グローバルな自由貿易の盟主の座は、とっくに中国に移ってるでしょ。
米政権はすでに多くの輸入鉄鋼製品に反ダンピング(不当廉売)関税を課しており、鉄鋼価格は上昇している。
じゃあ、今更何を騒ぐのやら。
「百害あって一利なし」と鼻の穴を膨らませる割には、その百害の方がイマイチはっきりしない日経さんなのだった。