君が代雑感
君が代斉唱、口元監視を正式通知 大阪府教育委員会
http://www.47news.jp/CN/201309/CN2013091801001888.html
タライに浮かぶ豆腐をとろうとして、握りつぶしてしまう幼児のようだ。
以前、保守側からよく「君が代は恋の歌。恋の歌を国歌にするなんて日本はすばらしいね」という論を見かけた。国歌とすることで恋愛の対象が「国」になってしまい、上記の如き騒動によって、「永遠に君を追い回すよ」というストーカー宣言の趣を呈している。
元々はフェントンが作曲したものを直した、というのはよく知られている。明治十三年に演奏されたものは壱越調に改訂されたもので、孔聖節で流れる曲にそっくりだったという。
「君が代」の歌にはいくつものパターンがあり、当然狂歌も作られている。
鶴こうがい 亀鼈甲の顰(ひそみ)有り
用に立たない 君は千代まで
(千年万年生きるといわれる鶴亀も、かんざしや鼈甲にされてしまうことがある。でも何の役にも立たない「君」は永遠に安泰だろうね)
上掲は江戸期に作られたとされる狂歌。要するに、「長生きするよ」と言っている。
まだ小沢昭一が生きていた頃、永六輔と二人で「アメリカ国歌のメロディにのせて君が代を歌う」ということをしていた。
けっこう歌えてしまうんだなあ、と感心したことを憶えている。