二つが二つのままでいるということ
とりあえず、台湾に民主主義が定着したことについて言祝ぎたい。
その昔、アジアでいち早くそれを手にしたはずの国は、薄笑いを浮かべながらそれを捨ててしまおうとしているのだが。断捨離だかミニマリスムだかをするようにして。
先日アイドル歌手が独立めいたことを口にしたことについて、YouTubeで謝罪して騒ぎになっていたかと思う。ああしたことが起きるということは、社会の底流に表層とは逆の流れがある、ということなのだろう。
これで台湾独立への機運はいっそう高まるだろう。それにつれ、中国からも台湾からも日本に秋波が送られるようになり、日本の御用メディアは「あべぴょん外交の成果だ」と幇間よろしく持ち上げるだろう。今のうちに頭痛薬を買っておいた方がいいかもしれない。
ここでふと思ったのだが、北朝鮮が「独立」してしまうことはあり得ないだろうか。「軍事境界線」をまさしく「国境」とし、南北統一の悲願を取り下げるのだ。
アメリカは北を無害化できれば、南北統一という悲願などどうでもいいと考えているだろうし、今は対IS(仮)の方が先決のようだ。
しかし、もしそのようなことになれば、日本にも民主主義の皮をかぶった軍事独裁政権ができあがるだけだ。是が非でもそれは避けてもらいたいものである。