必要なのは「集団の力」の方だ

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 「働き方改革」の中には悪評高い「高プロ」が含まれており、それは会社「組織」にとって有利な制度である。

 組織と個人が対峙した場合、圧倒的に個人の側が不利になる。

 個人が組織を上回ることは、おおよそドラマや漫画の中でしか起こり得ないことであり、日経さんのいう「個の力」などというのは、ハーレクイン・ロマンスの中で語られる「愛の力」と大して変わらない。

 現在の日本のデフレの要因の一つとして、労働者の賃金がさっぱり上がらないことがある。

 あべぴょんが支持率アップのパフォーマンスとして、企業側に賃金アップをお願いしているようだが、そんな猿芝居で効果があるほど世の中は甘くない。

 賃金アップに有効なのは「個の力」などではない。

 労組に代表される「集団の力」の方である。

 

 日経さんは「個の力」などというレッテルを使って、労働者をバラバラにしたいのだろう。

 そうしてバラけさせてしまえば、たとえノーベル賞クラスの能力を持つ個人であっても、企業という「組織」が都合よく扱うことができるからだ。

 今、日本に必要なのは、本当の意味での「労組」だ。

 現在の労組は企業の補完組織でしかない。

 国民党(国民民主党だっけ?)が自民党の補完勢力でしかない、ということに似ている。

 

 本当の意味での「労組」がどのようなあり方をすべきか、については、色々と考えるところはあるがここでは述べない。

 ただ、現状に至っては、旧来の形式と同じものではない、新たな組織が求められるだろう。

 

 

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