被災国として原発の虚妄を伝え続けなくていいのか

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 例によってあべぴょんはおざなりな態度でやり過ごしたようだ。もういちいち批判するのもバカらしい、というのが大方の意見だろう。

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被爆73年、広島で5万人参列 首相は核禁止条約触れず:朝日新聞デジタル

 だがおざなりなのは、あべぴょんの声がどこからか聞こえると三回まわってワンと吠える日経さんとて同じである。

日本が果たしていくべき使命

 などと言いながら、政府が核不拡散に「消極的だ」と消極的に事実を述べるだけで済ましている。

 

 被爆国として云々ということと、原発について積極的なことと、整合性がとれないからこんなこととなる。

 原爆だけでなく、原発によっても「被曝」した国家として、何かいうべきことはないのか。

 「メルトダウンなんかありえましぇん!」と力強く断言していた連中は、すっかり口を拭っているようだが。

 

おざなり君

おざなり君

 

 

トランプに屈した日経さん

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 とうとう日経さんが、これまでのトランプ・パニックを脱して、その存在を「奇貨とする」などと言い出している。

 どうやら日経さんは、あべぴょん信者だけでなく、トランプ信者になったようだ。これでいつ、あべぴょんがいつトランプの靴を舐めても、優しい目で見守ることができるというわけである。

 日経さんは「まだ信者になったわけじゃない」というかもしれないが、アメリカのトランプ信者たちが期待するのは現状の「破壊」であって、新たなアメリカの未来を創造することではない。

 その辺、今回の社説での日経さんの態度と同じである。

 しかし、この先トランプがもたらす混乱と混沌は、日経さんが「奇貨」とできるような生易しいものではないだろう。

 そしてそれは、アメリカとて同じことである。

 

奇貨 (新潮文庫)

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「押すなよ、絶対に押すなよ!」とギリギリのところに立ってみせる日銀さんと生産性がないあべぴょん

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 「とりあえずブレーキに足を置いたけど、踏むわけではない。危ないので私の背中は押さないでくれ。うっかり踏んでしまうかもしれないからな。押すなよ、ぜっっったいに押すなよ!」

 というハルヒコくんである。

 もう自分でどうすればいいのかよくわかんなくなってきてるので、誰かさんが「うっかり」押してくれないかなあ、というわけである。

 「誰かさん」に当てはまる人は複数名いるが、そのうちの一人であるあべぴょんは、なんか疲れたとかでお休みである。

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安倍首相、つかの間の休養=31日の閣議取りやめ:時事ドットコム

 こういうタイミングで休んじゃうのが、この男のダメなところである。

 信者たちは「経済問題が一番大事だから」とあべぴょんを信じているのに、よりによって日銀から金融政策について発表がある日にへたばってしまう。本当なら、石にかじりついてでも立ち上がり、今後の政権の経済政策について、同時になんらかの形で語るべきだろう。それほどまでに、現在の日本を取り巻く経済状況は行き詰まっている。

 こういうのが本来の意味での「生産性がない」ということである。

 

 この先誰かがうっかりよろけて日銀さんにぶつかりでもしない限り、状況に大きな変化はないだろう。

 ぶつかりかねないのは、股関節が危ない「生産性がない男」よりも、アメリカかな。

 

 

朝鮮戦争が終れば、「集団的自衛権」も自衛隊も無用の長物となる

 朝鮮戦争が始まった時、GHQのいわゆるポツダム政令によって警察予備隊が組織され、それが今の自衛隊となった。

 その朝鮮戦争が、終るかもしれないという。

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 追い詰められたトランプの、起死回生の一発として「米朝会談」は行われた。

 日本国内の「保守」の面々は悲鳴にも近いような論評をあげ、「大したことはない」と冷汗三斗で結論づけている。

 それはそうだろう、日本の「保守」は冷戦の中から生まれたのであり、その冷戦の最後の砦である朝鮮戦争終結することは、自らのよって立つ地盤が液状化しかねないからだ。

 そしてそれは、自衛隊も同じである。

 

 カストロと握手し、イランと和解したオバマは、北朝鮮に対して意固地なまでに視線を向けなかった。

 それに対して北朝鮮は、思春期の悪ガキのような態度で挑発し続けた。

 挑発に対応するため、オバマはあべぴょん政権を大目に見たし、さらには「集団的自衛権」をせっついたのだ。

 もし北朝鮮との間に一朝事あるとして、その時自衛隊を国境の「外」で戦闘させられなければ、米軍に無用な損害が広がるのは必定だからだ。

 しかし、もはやその心配はかなり遠ざかってしまった。

 「集団的自衛権」は無用の長物となりつつある。

 そして、朝鮮戦争が終るなら、自衛隊もまたそうなる。

 

 今次西日本の水害でよくわかったことは、自衛隊は災害に対する即応性に欠ける、ということである。

 あべぴょんが自民亭で飲みすぎたのが悪い、ということもあるかもしれないが、根本的には自衛隊が「軍隊」であり、シビリアン・コントロールを必要とされることに原因がある。

 ならば、自衛隊を軍隊でなくしてしまえばいい。

 軍備のない「災害救助隊」であれば、首相の指示など待たずに現場の判断でどんどん活動できるだろう。

 現に警察や消防隊はそうしているのだ。

 将来的に、陸上自衛隊は災害救助隊に再編し、国境の警備は海上保安庁に一任して海自も空自もその下に組み込んでしまうことになるだろう。

 

日米韓が協調して北朝鮮に核とミサイルの廃棄を促しながら終戦宣言の環境を整えていく、という本筋を貫くうえで、日本が果たすべき役割は重い。 

 

 日本の果たすべき役割は、もはや日本に「役割」などないことを認識することだ。

 

 

生産性向上には最低賃金引き上げが前提だ

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 とにかく企業最優先の日経さんによる、自動車が動くのを確認してからガソリンを入れるべきだ、ピッチャーが投げる前にバッターはホームランを打て、メールを送る前に返事を確認しろ、みたいな話である。ブラック企業なんかはこれが日常茶飯事なわけで、日経さんの脳内もまた、まっくろけのけなのがよくわかる。

 最低賃金の引き上げは消費者の購買力上昇のために必要なのであって、生産性向上は二の次三の次である。

 

 政府がもっと強力に進めるべきは、企業が無理なく継続的に賃金を上げていくための環境整備だ。 

 

 「企業が無理なく」とか、どんだけ企業に気を使っていることやら。

 社説で日経さんは「中小企業がー」とおっしゃってるが、それより為替操作で史上最高益をあげる大企業には、無理矢理にでも賃金を上げさせる方が先だろう。

 そして、それは「政府が強力に進める」ものではなく、労組がなすべきものである。

 国中でゼネストが起きてもおかしくないような現状だが、日本は企業ごとに労組が分断されており、連合は政府に日和ってばかりである。

 

 本当にインフレを起こしたいのなら、マネーサプライをごちゃごちゃするより、最低賃金を倍にすればいいだけだ。

 失業率が高くなる?

 それこそ政府が「支援に多面的に取り組」めばいい。

 そうすれば日経さんがお望みの「生産性向上」も実現するし、何より格差が縮まって、世の中まっとうになるというものである。

 

そうべえまっくろけのけ (童心社の絵本)

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G20レンジャー?

 今のこの状況をどう例えたらいいのだろう?

 20人いるなんとかレンジャーのリーダーが突然、悪に覚醒して世界を破壊しようとしていて、それに対抗するNo.2のリーダーはつい最近まで悪の側にいたんだけど改心したばかりでイマイチ信用できず、No.3は一応正義の側にいるんだけど、リーダーにすっかり心酔していて下手するとレンジャーを裏切りかねない、とか?

 レンジャーものというのは存在は知っていても見たことがないんだが、こんなストーリーがあったら見てみたい気もする。

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 トランプが「あっち側」に行こうとしているのだから、こっちとしては中国に頼らざるを得ないが、まだまだ中国は昔の悪い癖がたくさん残っている、と。

 いざアメリカが「あっち側」になったら、残りはまったく相手にならない。

 かろうじて対抗できそうなのは中国だが、それでも力不足は否めないし、かつて「あっち側」にいた頃の癖が残っている。

 日本はトランプと「完全に一致」していて、TPPだとかしょぼい技しか繰り出せない。

 まったく頭を抱えるほかない展開だが、これというのも「格差」を広げるばかりで縮めようとしなかったのが悪いわけで、9割くらいは「自業自得」と言っていいだろう。

 トランプだけでなく、世界中の愚劣な独裁者の誕生は、「自由」主義経済のもと、格差の拡大が恒常化&固定化してバカが増えたことによる。

 つまりは、日経さんもこの現状について、大いに責任があるのだ。

 日経さんがお盆に本社屋上であべぴょん音頭を裸で踊っているうちは、「普遍的ルール」なんぞ「どの口が言うか」というものである。

 

 

 

一切合財USA♬

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 これほど無力感漂うG20は初めてではないのか。

 結局アメリカが「NO!」といえば、誰もそれに抗えないのが明確になっただけだった。

 

 米国を除く11カ国が参加する環太平洋経済連携協定(TPP11)の発効や、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の妥結も急いだ方がいい。主要国が様々な自由貿易圏を築き、米国を不利な競争条件に追い込めば、おのずと局面が変わる可能性がある。 

 

 恐竜を捕らえるのに、紙テープで囲いを作るようなものである。

 これらが動き出しても、アメリカがちょいと尻を振るだけでズタズタにされてしまうだろう。

 しかも我が国の領袖は、トランプにとって猿回しの猿以下の存在なのだ。

 結局「グローバリズム」などと偉そうに言っても、アメリカがそう言ってるからそれが正しいことになってる、という程度のものでしかなかったのだ。

 

 トランプがこれから「大災害を起こしてやる」と早期警戒警報を発令しているのだから、各国は非常食を備蓄して部屋に閉じこもるか、みんなで避難所で肩を寄せ合うしかないだろう。

 まったくろくでもない事態になったものだが、もっと恐ろしいのはここまでトランプが荒ぶっても不況にならなかったらどうなるか、ということである。

 いや、世界が不況に陥っても、アメリカ一国だけが好景気となったら、どのようなことが起きるか。

 可能性はゼロではなく、アベノミクスが大成功するよりは高い。

 想像するだけで猛暑が薄ら寒く感じられる。

 


Beach Boys - Surfin Usa HD

 

 

Surfin' Usa

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