自由という名の不自由
自由化自由化というが、それで自由になるのはごく一部の企業だけだ。
庶民は口を開けておこぼれを待っておれ、というのが自由化の論として、もっともらしく語られている。
国境の壁越しに互いの庶民を搾取するのが、実際のところである。
本当に自由化というなら、お互いの「政治」についても、その国境を低くし、自由化するようにしなくてはならない。
企業家の利益は国益に相反することが多いので、その意見を立法に参加させてはならないとする、アダム・スミスの言を思い出す。
真にTPPを主導したいのなら、まず「環太平洋共同体」を提唱し、それを導くべきだろう。そのような言説は、現政権はもとより、日経さんからも聞こえてこない。おそらく、そんなことを口にすれば、猛烈な勢いで反対されるのであろう。