シャープのためにも鴻海のためにも良くない
台湾在住の知人によれば、この買収はやはり、かつて日本に占領されていたことの「溜飲を下げる」かのように語られることが多いそうだ。
屋台でとなりのテーブルから「ホンハイはすごい」「こうなったら日本企業を全部買い占めてしまえ」などの会話が聞こえて来ることもあるという。
なんだか、アメリカ企業を買収しまくっていたころの日本を思い出す。
やや気になるのは、日本の外資アレルギーに配慮したのか、鴻海案が少々甘くないかという点だ。シャープによると、鴻海は「シャープの各事業の一体運営」などを約束したという。
日経さんにまで心配されている。
最後の交渉で金額を下げたところなど、日本企業にない粘りを見せたが、それでもまだまだだというのは確かだ。
少なくとも現経営陣を温存するという約束は、早晩反故にしないとホンハイの方が足をひっぱられることになりかねないし、そうすることがシャープ自身のためにも良いだろう。
そこで鬼やら蛇やら出てくるかもしれないが、それは「大きいつづら」にはつきものだと考えるしかない。
だが、痛みを伴う構造改革は不可避だろう。企業再生においても「良薬口に苦し」が基本である。
ところで日経さん、フィナンシャル・タイムズの方はいかがな具合ですかな?
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