日経さんが今の株価は「バブル」と認定しました
とうとう日経さんも、今の株価は実体のないものだ、と認定した。
つまり「バブル」である。
実体が伴うものであれば、「成長につなげよ」などとは言わない。
本来、経済の健全なあり方として、経済そのものの成長がまずあって、次に株価の伸長があるものだ。
その順番が逆になっているのだから、それはやはり「バブル」と呼ばざるを得ない。
世界的な景気拡大を背景に、グローバル企業の業績が上向いていることが、足元の株価上昇の大きな要因だ。
25年前の92年はバブル崩壊が明らかだったにもかかわらず、国も企業も改革を先送りした。その結果、同年3月に日経平均は2万円を割り込んだ。当時と同じ過ちをくり返してはならない。
さて、今回の「バブル」はただのバブルではないことは、ちょいと目端の聞く人ならよくお解りのことと思う。
バブルが「健全に」弾けるならよし。むしろ弾けないことの方が、社会に恐ろしい状況をもたらすだろう。
国民を上下にくっきりと分断するなら、それを強引に統一させようとする逆の力が過剰に働くからだ。
それを避けるために、かつて池田内閣は富裕層と貧困層の、都市と地方の、分断を無くすように公約で謳ったのである。
現代では「格差」と呼ばれているが、戦後の昭和においてはっきりと社会的な「分断」と表現されていたということを、評論家の皆様方ですらお忘れのようだが。