「内需主導」という鞭を振るい続ける日経さん

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 つい先日、

最低賃金引き上げは生産性向上が前提だ :日本経済新聞

 とか杉田躍動よろしく「生産性」とかぬかしておきながら、今度は「内需主導」ときた。

 とにかく、馬には飼葉よりも鞭をくれてやるのが正しい、と言わんばかりである。

 『罪と罰』でラスコーリニコフが金貸し老婆を殺す前に、草っ原に寝転んで見た夢を思わせる。その時ラスコーリニコフは、とてもつもない量の荷を引かされ、散々に鞭打たれて死ぬ馬を見る。それは幼き日に見た光景だった。

 内需主導と言いたいのなら、まず最低賃金を引き上げておけ。

 

同じ期間の雇用者報酬が前年同期比4.3%増と24年ぶりの上昇率を示している。賃上げの裾野の広がりが消費に結びつく好循環が始動したのか、が注目点だ。

 

 失業率が下がったのだから当然のことで、大して驚くようなことではない。むしろそうならなかったらびっくりである。日経さんは喜ぶだろうが。

 そして、内需主導とほざいたその舌の根も乾かぬうちにこう書く。

 

 気になるのは外需の動向だ。 

 

 ここで本音が漏れている。だいたいアベノミクス自体が、内需を押しつぶして外需に期待するところが大きくなっており、それは「三本の矢」とかのしょぼさ加減に表れている。

 結局、外需に不安が残るから、内需主導でよろしく、と言ってるだけなのだ。どこが「主導」なんだか。

 ここまで堂々と身勝手なことを垂れ流せるのも、あべぴょん三選が濃厚だからか。

 そんなに内需が必要なら、

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 定年を逆に短縮して、年金を倍にしたらどうかね。

 50代向けのCMが増えてるのを見てもわかるように、今の年寄りの消費性向は昔よりずっと上だよ。

 

 

 ちなみに、ニーチェは鞭打たれる馬に「もうやめてくれ」と泣きながらとりすがり、それから発狂してしまったそうだ。