安保が通れば道理引っ込む

 なんだか4、50年前の週刊誌のコラムのタイトルみたいだ。だが、歴史は今や笑劇どころか、幼稚園のお遊戯会のように繰り返されている。

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国の安全保障を大義名分にすれば、どんな輸入制限も許されると、本気で考えているのだろうか。

 

 考えているし、自分の考えは全く間違っていない、とも考えているだろう。

 だいたい、そのトランプの盟友(笑)とやらが、国の安全保障を大義名分にして、憲法違反をしたり文民統制を蔑ろにしたり、やりたい放題なのだ。

 そして、そんなやりたい放題の幼児を崇め奉り、何があろうとちょっぴりお小言を口にするだけで、甘やかし放題なのが日経さんご自身ではないか。

 

国際ルールを踏みにじり、一方的な輸入制限に動くのは、どんな理由であれ到底容認できない。 

 

 なるほど、確かにその通り。

 だがしかし、国内のルールであれば踏みにじっても良いのだろうか。

 そっちだって「どんな理由であれ到底容認できない」とするのが当たり前ではないか。

 

日本をはじめとする主要国は連携を深め、トランプ氏の自制を強く促すべきだ。 

 

 ああそう。

 で、トランプとずっこけゴルフをして仲良しアピールしているどっかの国と、「連携を深め」てくれるとこなんかあるのかね?

 

 そういえば、米朝会談が中止になって大喜びしている連中がいるそうだが、「想定の範囲内」というのはこういう時に使うんだろうな。

 今回の極東アジア情勢において、最大の不安定要因はトランプなのだから、この程度のことが起きてもまったく意外ではない。

 言っておくが、トランプのもたらす「混沌」は、こんなものでは済まないだろう。

 底なしのバカのやらかすことなんか、想像もつかないものなのだ。

 それは肥えタゴをひっくり返したようなこの5年間で、多くの人が身にしみて感じたはずである。

 

 

お遊戯

お遊戯

 

 

忠犬「日経さん」が待つものは

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 もう一日待った方がいいか、とも思ったが今日書いてしまう。

 あいも変わらず、日経さんによる安倍政権への忠誠ぶりは、渋谷のハチ公よろしく微動だにしないようだ。

 一応「苦言を呈する」形をとってはいるものの、政権への批判らしい批判は一切なく、何も知らない外国人がこの社説を読んだら、日本国民のすべてが安倍政権に期待しているかのような印象を持つだろう。

 何か言っているようで何も言っていない、ただワンワン吠えてるだけの社説である。

 

 忠犬ハチ公が今も褒めそやされるのは、その飼い主もまあまあ立派な人だったから、ということがある。

 これがどこぞの会社社長のボンボンで、無能なくせに嘘ばかりつく男だったなら、銅像なんぞ建ちやしなかっただろう。

 日経さんはあべぴょんの前に出ると、3回まわってワンと吠えるそうだが、その忠誠ぶりが褒めそやされることは一切ない。

 最近では「安倍晋三記念新聞」である讀賣ですら批判を強めているというのに、日経さんは一体何を求めているのか。

 実のところ、ハチ公はただ焼き鳥の匂いにつられてきただけだ、という話も耳にするが、日経さんがここまであべぴょんに忠誠を尽くすのはいったいなぜなのか。「経済的に」考えると、さっぱり利益がないように思われるのだが。

 

 

 

「水槽のピラニア」の話はフィクションだそうだが

 熱帯魚を輸入するとき、水槽に入れて船で運ぶのだが、だいたい半分くらいは死んでしまう。そこで、水槽にピラニアを一匹入れておくと、ピラニアに食われるやつもいるが、生存率は7割くらいまでアップする。

 故山口昌男がこの話を好んで口にした。もちろん水槽は「学会」で、ピラニアとは山口昌男自身になぞらえて語った。

 そして、このテの面白い話は、御他聞に洩れずフィクションである。

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 日経さんが企業アクティビストとやらについて、ザリガニのように腰の引けた社説を書いている。

 日本企業がとんでもない目にあわされているので、それを非難したいのは山々なんだが、非難してしまうと普段自分が主張している「自由な経済活動」と矛盾してきてしまうからだ。

 それで仕方なしに、「水槽のピラニア」理論を持ち出して来る。

 

 

 アクティビストの存在は、経営に緩みを許さない緊張感につながり、企業を鍛える意味がある。半面、短期的な巨額配当や資産売却に走りすぎれば、長期的な収益機会を奪う危うさもはらむ。 

 

 何言ってんだか。自分が得したせいで相手が潰れようがどうしようが、全く気にも留めないのが経済活動の「あるべき姿」だったのではないか。

 日経さんが企業アクティビストとやらを批判できる余地など、アブラムシの目玉ほどもない。

 

 ピラニアを水槽に入れると弱った魚から食ってしまうものだ。

 日本企業もそのM&Aの下手さ加減から、企業アクティビストに目をつけられていることだろう。

 もういっそM&Aなんかやめたらいいんじゃないのかね。

 時に日経さん、FTの経営はいかがですか?

 

ピラニアナッテリー(約1.5-4cm)<5匹>

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この際だから「セクハラ法」作っとけ

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 共同参画を推進するんなら、もっと先にやっとくべきことがあるんじゃないのか。

 ついこないだ「セクハラ罪はないよ」などという、小学校の帰りの会みたいな閣議決定を出していたが、

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 いっそ、新しく「セクハラ法」でも作ったらよかったのに。

 そういえば「野党の質問主意書があったから閣議決定したんだ!」とかいう、果てしなく間抜けな弁護があったっけな。そんな低レベルな答えを求めたわけでもないのに、わざわざ閣議決定するのは自分で自分の権威を貶めているようなものだが、「消極的に」「客観的に」熱烈に支持する人たちには、これがちゃんとした答えに見えるらしい。ねえ日経さん、変だと思いませんか?え?日経さんもこれでいいって?

 

 ともあれこの法律で、フタユビナマケモノより歩みの遅い日本のジェンダー・ギャップ解消が進むのか、といえほぼ望み薄だろう。今もってレイプ犯が大手を振って「正論」とやらを喚き立ててるくらいだし。

 時に、日経さんは女性の活用に日々心を砕いておられると拝察致しますが、本社のとある部署が外部から「不倫の巣窟」のように呼ばれているのをご存知でしょうか。くれぐれも文春砲などには、お気をつけくださりませ。

 

リアルぬいぐるみ フタユビナマケモノ ねそべりシリーズ

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タコが自分の脚を食べ始める時

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 またありもしない「後継者問題」である。

 この件については以前にも一度取り上げた。

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 「後継者問題」などとすり替えているが、要は大企業が中小企業をM&Aしやすくしてくれ、ということである。

 タコが自分の脚を食うにあたって、それを正当化しようというに等しい。

 親族や社内に適切な後継者がいればいいが、難しければM&A(合併・買収)が有力な手段となる 

 

 中小企業のM&Aを円滑に進めるためにまず大事なのは、経営者の意識を変えることだ。家業との意識にこだわらず、事業の存続を優先すべきだ。早いうちに経営者だけに依存しない事業運営の体制をつくることも重要だ。こうした準備は身内への承継でも役立つ。 

 

 日経さんは中小企業に対し、「大企業様に積極的に召し上がっていただきなさい」と説いている。

 そうすることで中小企業の資産が丸ごと大企業に移るだけでなく、従業員たちも「奴隷化」することができる。

 自民党強行採決しようとしている「働かせ改革」の中の「高度プロフェッショナル」とやらは、このための準備ではないだろうか?

 こうすることでいよいよ日本は階級社会化し、ごく一部の人間だけが人間らしい暮らしをして、残りは貧困に喘ぐようになるだろう。

 すなわちそれは、戦前を「トリモロス」こととなる。

 

 ブラック企業ならぬ、日本全体を「ブラック国家」にしてしまいたい、というのが日経さん及びその背後の上つ方の切なる願いなのである。

 

 

タコ

タコ

 

 

「ちゅーごくほーいもー」ひっそりと終了

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 勝利者の余裕、というやつか。あべぴょんがせっせと金をばらまいていた「ちゅーごくほーいもー」のことなどおくびにも出さず、にこにこと「お・も・て・な・し」を受けて何事もなかったかの様に帰っていった。

 

 李首相は日中関係について「正常化の軌道に乗った」と明言している。 

 

 「正常化」、つまりは「ちゅーごくほーいもー」なんぞ「異常」だったということだ。

 日本国には、今更どうともならない各国への「お約束」だけが残されていて、それが日本の国際的地位を押し上げることなど微塵も期待できないのに金だけはばら撒かなきゃならない、という惨状をもたらしている。

 「まだTPPがある!」と「保守」の皆様は期待を繋いでいるかもしれないが、そんなもん屁の突っ張りにもならないならない、と予言しておこう。藁くずで牛を繋ごうとするようなものである。

 すべてはあべぴょん及び「保守」の皆様方、さらには、あべぴょんの名前を聞くと直立不動で涙する日経さんによる「誤謬」からくるものだ。

 

 ではこの先どうすれば良いか、ということについては、とりあえず現政権は「何もするな」、というだけだ。無能がやたらと張り切るのは、ゲーテも嫌悪するところである。

 ただし、私はAIIBに日本が参加することは反対だ。

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 セクハラ大好き親父がとち狂って、参加表明したりしないことを祈る。

 

 

 

歴史の「盆まわり」についていけない自民党

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 歴史的悲劇は笑劇として繰り返される、というのはよく知られたマルクスのセリフだが、板門店で興行されたある種神聖な輝きを持つ笑劇は、どんな悲劇の繰り返しとしてなされているのだろう?

 登場する主要キャラはといえば、似顔絵を描かれるために改造したような髪型の肥満漢や、頭に腐ったラードをのっけたオレオレ親父、そして頭脳だけは明晰のような陰湿な空気をまとった独裁者である。まともそうなのは元弁護士の、ぱっと見田舎の分校の教師のような男だけだ。日経さんが信じてやまない世襲三代目のお坊ちゃんは、呼ばれたわけでもないのに舞台に上がろうとして、展開についていけずにみっともなくばたつくばかりである。

 ドリフの「盆まわり」のような急激な場面転換で、歴史は容赦なくその風景を変えようとしている。

 


盆回り

 

 この急激かつ予想外の状況について、まだまだ不確定要素が多く予断を許さないことは確かだ。

 日本が「圧力をかけ続ける」とぬかすことの間抜けさ加減は、嘲笑されるのが当然だろう。南北会談を懸命に妨害しようとしていたことは、知らぬ者のない事実である。

 しかし、世界情勢はまだまだ「雪解け」には至っていない。

www.swissinfo.ch

スイス、北朝鮮への制裁を強化 滞在許可証などで - SWI swissinfo.ch

 

 前々から議論されていたことがこのタイミングで決定されたわけだが、スイスは非同盟中立国として板門店に軍を駐留させており、そうした意味でこの「圧力」は日本が行うものよりも「重い」ものがある。スイスは金正恩が長く留学していた場所でもあり、政治経済的なつながりは日本以上に濃い。

 

 だが、この歴史の「盆まわり」は、混乱を生みつつも停止することはなく、歴史を次のステージへと移行させることになるだろう。

 そしてその時、日本の「自由民主党」なるものは、そのレゾン・デートルの大半を失うこととなる。

 帝国の負の遺産が失われることによって、帝国の復活からその輝きの一切が消し去られてしまうからだ。

 さらに、自民党の党是でもある「改憲」などは、その必要性がほとんどなくなってしまう。

 あべぴょんは「まだ何とかごまかせる」といきがっているようだが、このことはモリカケ以上に「自民党」の土台を揺るがすことになるだろう。

 

 ともあれ、朝鮮戦争終結した暁には、お祝いに「竹島」をプレゼントしたらいいんじゃないのかね。

 どんなに正統性を主張しようが、帰ってくる見込みなんかないんだから。

 

ドリフの盆回り(舞台替えのテーマ)(カバー)[ショートバージョン]

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